耐熱性・耐薬品性・表面保護機能を持つマスキングテープ専門。リフローはんだ用、めっき用、PET・シリコン・カプトン・ポリイミド他。メーカーとの共同開発で最適粘着素材の提案、材料費や加工費のコストダウンの相談に応じています。イオス(株)

素材の選び方Q&A

 
耐熱マスキング・メッキマスキング・粘着テープ Q&A
 
Q)耐熱用(リフローはんだ用)マスキングテープの基材・粘着剤によっての温度差は?
 

A)テープの耐熱温度は基材と粘着剤の組み合わせで決まります。

  基材の耐熱温度 (常用耐熱温度)
  yajirushi_Blue 70~90℃ 低密度ポリエチレン
延伸フィルムの場合
-70~200℃

ポリエステル(PET)

-100~260℃ ふっ素樹脂
(別名:テフロン)
-260~500℃以上 ポリイミドフィルム
       
  粘着剤の耐熱温度
  Yajirushi_Red 0~100℃以下 ゴム系粘着剤
0~150℃ アクリル系粘着剤
-50~250℃ シリコーン系接着剤

上記基材と粘着剤を組み合わせてお客様のニーズに合った組み合わせを提案致します。基材も粘着剤も高機能になれば価格もアップしていきますので適切な商品を選別することが必要です。例えば130℃に耐えうる耐熱用マスキングテープということであればポリエステルテープとアクリル系粘着剤の組み合わせで充分と考えられます。

 
Q)カプトンテープは、耐熱用マスキングテープの名称ですか?
 
A)カプトンテープは、東レ・デュポン(株)のポリイミドフィルムの商品名です。1965年に米国のデュポン社がポリイミドフィルム『カプトン』を上市したのが最初です。ポリイミドフィルムは現在では東レ・デュポン(株)以外数社で製造されております。
 
Q)シリコーン系粘着剤の高機能はどのような用途に使用されるのでしょうか?
 
A)本来の電気特性や耐熱・耐寒性(-50℃~250℃)以外に耐薬品性も強い為めっき用マスキングテープとしても使用されます。又、通常の粘着剤では貼り付かないテフロン及びシリコンゴム等にも貼り付くため携帯電話やPCのシリコーンゴムキーパッドの固定用テープやシリコーン離形紙の接続(スプライシング)テープなどに使用されます。
 
Q)プリント基板のめっき時にはどのようなマスキングテープが良いでしょうか?
 
A)通常基材は、耐薬品性が要求されるためポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニール、金属箔(銅箔、アルミ箔)、クレープ紙等が使用されます。粘着剤は、プリント基材に密着しめっき液の侵入を防げるように特殊配合されたアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤が使用されます。
 
Q)粘着テープの粘着力とは?
 
A)試験片(マスキングテープ)をステンレス板に貼り付け、試験板から180°(または90°)方向に引き剥がすのに要する力を表すものです。引張速度(300mm/min )試験片の巾は20mm~25mmが一般的です。巾が広くなれば比例計算で数値は大きくなります。
 
Q)マスキングテープメーカーのカタログ上の数値(N/25mm)粘着力を表すニュートンとは?
 
A)以前の各マスキングテープメーカーの数値は、Kgf/25mm或いはgf/25mmという表示になっていました。平成14年に力の単位がニュートンに移行され1重量キログラム(1Kgf)→9.8ニュートンとなりました。1N→0.10197重量キログラム(Kgf)となります。200gf/25mmの表示の場合→0.2*9.81=1.96N/25mmとなります。
 
Q)テープのUL認定、UL510とは何ですか?

UL認定テープの外装箱の特徴:日東電工No.9030ULの場合
A)UL510とは“電気絶縁粘着テープ用の難燃性”に関する試験基準です。アメリカ保険業者安全試験所(UL.Inc)により策定されています。テープカタログに“UL認定、UL510、UL510FR、FRAME RETARDANT”などの表記がある場合、当該のテープがUL認定品・合格品で有ることを意味します。

UL510の試験方法について
規定の方法で固定されたテープにカスバーナの炎を15秒間ずつ計5回あてます。その結果が基準内に収まり、難燃性が認められ合格したテープにUL認定が与えられます。

UL認定された電気絶縁粘着テープは“燃焼性試験に合格した”ことを示しており、まったく燃えない訳ではありません。具体的な耐熱温度や使用条件はテープ毎に異なりますので、用途に応じて確認するよう注意が必要です。